どうも!ぴゅら子です。
この記事ではウォーキングベースを弾けるようになるまでの2つの道のりについて話したいと思います
特に音使いに関することを紹介します。
2つの道のりとは
1つ、既存の録音音楽をたくさんコピーして自分の中に体系を作り上げていく
1つ、コードや進行の仕組みからパターン化する
ずばりこの2つです。お察しの通り一本の記事ではそれぞれを極めることはできないので、それぞれの道の先にどんな音があるのかを紹介したいと思います。
パターンからベースラインを作る方法とその音
ジャズのベースラインってどうやって組み立てるんですか?そういう疑問が湧いて当たり前ってくらいには複雑です。
そんな複雑なベースラインの中からよくある動きをパターン化していくという手法を紹介します。
ベースラインのパターン化
今回はFのジャズブルースの進行を元にしたいと思います。
譜面はこちらからDLできます
順番に説明します。
まずはコードトーンをしっかり演奏できることが始まりです。
コードの1353、1357、3517を4分音符でベースラインにしちゃいます。
しかし、譜例からも分かるように。これらだけでは機械的な音列に感じると思います。
しかし、1357と3517のパターンを組み合わせたものを演奏してみてください。
これはパターンしか演奏していないですが、いくらかコードのつながりを提示するラインとしての有機的な機能(生な感じとか、機械的な感じから抜け出している感じ)がしませんか?
ここからさらに細かい、クロマチックアプローチを取り入れていきます。
今回はウォークアップ、ウォークダウンと回遊を紹介しました。
細やかな手法をパターンに組み込む
ウォークアップ&ダウンはその名の通り、ターゲットノートに対して上昇したり、下降したりして繋ぐ手法です。
回遊は特に同じコードが2小節つながるときなどに使用できる手法で、ルートからはじめてルートに対してクロマチックするというラインです。
そして最後の譜例が、今回紹介した手法を組み合わせて作ったベースラインです。
弾いてみました
どのように感じるかはみなさんの感性に委ねます!
この後実際にスーパープレイヤーのベースラインを紹介するので比較してみてください。
偉大なミュージシャンの演奏を確認する
もう一つの道、コピーを繰り返す道について考えてみましょう。
こちらはポールチェンバースのベースラインです。
譜面がすこし見にくくて(コードがD7なのにGbとか書いてる部分ある)すみません。
引用元
名盤ですね
このチェンバースの演奏をアナライズしていきます。アナライズから何かを得ることは少し難しいです。なので嫌厭されがちですが、結論からいうと必要な工程だとおもいます。
まずは、感じたことを整理してみてください。
最初に紹介したパターンから作られたベースラインと比較して雰囲気ちがうなぁと
思いませんでしたか?
私は、結構違うように聞こえます。
もちろんどっちもブルースの進行に対して機能しているとは思うんですけど、持ち味というか、キャラクターがかなり異なると思います。
アナライズは着想次第でいろんな解釈や結論が生まれますが、ひとまず前から見ていきましょう。
1小節目はF A D Db と F6を思わせる音列で、2小節目のCに着地しています。
セオリーではBb7がくる思っているので、Bb7に対しては9thを弾いていると考えることができるでしょう。
2小節目以降に演奏しているラインは C G D Db |C Db D Db |C G Eb E|
とつながります。
こうなってくると、リードシートのコードを信じるならば、ずっとルートを無視し続けています。
これは本当にルートを無視した演奏なのか。あるいは一般的なコード進行とはことなる別のコード進行を想定しているのか。どうやって整理していけばいいのか分かりにくいんですよね。
ただただ、ここの位置でこういう音を弾いたら、ポールチェンバースぽくなるということが蓄積されていって、だんだん傾向が見えてくるんですね。
なのでパターン化する練習と比べると、成果が出にくいです。
ここから先の記事では
数コーラス音を取ることで見える傾向、パターンで紹介した例がチェンバースの演奏にどう反映されているかなどを、譜例から紹介して、最後に記事のまとめを記載しています。